ロン・ミュエックの、絵を描く。
「現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展」を
観てきました。
じつは初め、ぜんぜん触手の動かない、見るつもりのない美術展
でした。
宣伝で使われていた、金ピカの像(ケイト・モスの顔にヨガのポーズを
とらせた体)だけで、スルーーー・・・ でした(^^;)
が。
ロン・ミュエックの作品が2点、展示されていると知り・・・
俄然!見に行きたくなったんです。
ロン・ミュエックとの出会いは2008年。
「今週末でいよいよ終了ですね。」というニュースで画面に映って
いたのは ベッドに横たわる巨大な女性。
巨大な・・・と感じたのは、すぐ横に 比較対象としてちゃんと
普通の人間がいたからで、それがなければ、ただの横たわる女性。
超リアル。
超リアル、だけどものすごく大きかったり、ものすごく小さかったり
・・・それが ロン・ミュエックの彫刻でした。
「見たい見たい見たい(@_@;)」ともうそればっかりになって、
仕事の終わった金曜の夜、夜行バスで行ってきました!
「好評のうちに終了しました。」ってニュースじゃなくて
良かったなぁぁ~(T∀T)と思ったもんです。
実際観た作品は・・・
1週間の仕事の疲れも、夜行バスで眠れなかった疲れも、
21世紀美術館のチケット売り場で延々並んだ疲れも、
ぜぇ~~んぶ ふっとぶくらい良かったです♪♪
大きな作品でも小さな作品でも、体毛の1本1本、しわの1本、
毛穴と毛穴をつなぐ皮膚の溝の1筋までがリアルで、
それでいてその細かいディテールだけにたよらず、
全体を引いて見た時にその像から感じられる雰囲気までもが
とってもリアル・・・そして、心に沁みる。
美術展のためだけに遠出するのなんて
初めてでしたが、十分すぎるくらいその価値のある美術展でした!
で・・・今回の美術展。
ロン・ミュエックの作品は「若者」と「若いカップル」の2点。
どちらも 高さ65cm、89cm、と 小さい作品なので
ちょっともの足りなかったですが、久しぶりのミュエック作品、
堪能できました。
爪、毛、手のひらのしわ、足の指、皮膚のしみ・毛穴・溝・血管。
ステキでした♪\(′∀`=)/
その他の作品は・・・・私にとっては オマケだったので、
見る予定じゃなかったのに見れてラッキー♪ みたいな
そんな感覚で楽しんできました。
リキテンスタインの 黄色地に黒で描かれた女性の顔のアップ、
ポップアートだけにいつもポスターのようなつるつるしたイメージ
だったんですが、キャンバスに油彩で、いい感じでした。
ウォーホルも見れたし ベーコンもステキだったし、
やっぱり「生」っていいなぁ~とあらためて(^ー^)b !
抽象画に関しては、これを部屋に置きたいか、どんな部屋(店)
ならこれが似合うか、とか考えながら見てまわりました。
残念ながら 作者の意図するところを読み取れない私ですが(><)
「生」なんで、絵の具の凸凹感とか艶感、微妙な色の重ね具合等、
意外と楽しくて、「私も抽象画描きた~い!」って気持ちまで
湧いてきました(笑)
ロン・ミュエックですが・・・・
十和田市現代美術館に、身長4mの黒いワンピース着たおばあさん
の常設展示があります。
行きたい・・・けど 青森遠いぃ(°~°;)
常設展示だからと安心してはいますが、いつかお国に連れて帰られ
ちゃったりしないのかな、おばあさん劣化(老化?)したりしない
かな、早く会っといた方がいいかな・・・とか時々考えます(^^)
ロン・ミュエックの作品のひとつ。
この顔の主が ロン・ミュエックさんご本人だそうです。