エドワード・ゴーリーの、絵を描く。
銀座八丁目ヴァニラ画廊にて、
「ゴーリー・ライブラリー」展を見てきました。
濱中利信コレクション ~エドワードゴーリーの世界2~
・・・・ってことで、2度目の作品展だったようです。
画廊、なので とっても小規模。
ふつうのマンションの1室くらいの広さが展示室1、
小さな小さなもう1室が展示室2、
最後の1室がショップ、てな具合です。
1925年生まれ、2000年に亡くなられています。
出会いは、都心にある大きな本屋さんでした。
「ギャシュリークラムのちびっ子たち」という絵本が
積まれていたので何気なく手にとって・・・・
衝撃を受けました!
A~Zまで、その頭文字の名前の26人の子供たちが、
ページを繰るごとに死んでいくんです。
順々に。淡々と。
A is for AMY who fell down the stairs
Aはエイミー かいだんおちた
B is for BASIL assaulted by bears
Bはベイジル くまにやられた
・・・こんな感じで。
その絵柄も、細い白黒の線画でこまかく緻密で、
朴訥と・・・というかやっぱり淡々といていて、
全体の雰囲気が ピッタリとはまってました。
おもしろーーい \(°∀°=)/!!!
・・・が、私の 第一印象でした!
それから ブックオフで「不幸な子供」を手に入れて、
その、「小公女」そっくりなストーリーで始まりながら
最後まで「どんでん返しで幸福に」なることなく終わる
女の子や、「うろんな客」の 謎の居候生物に
出会って、ゴーリー作品がどんどん好きになりました。
同じところに収まります。
韻を踏んだ言葉遊び、ヘンな登場人物、
ちょっと残酷な もしくは奇妙な ストーリー♪♪
大人が眉をひそめても子供は大喜び♪♪
・・・な、その感じ。
例えば。
マザーグースで 私が暗唱できるものに、
こんなのがあります。
月曜にうまれて 火曜に洗礼、
水曜に結婚して 木曜に病気、
金曜に危篤 土曜に死んで、
日曜に墓の中。
はいそれまでよ、ソロモン・グランディ。」
うちに1冊だけあった マザーグースの絵本が、
子供のころ 大好きでした(^^♪)
味わえたら もっともっと楽しいんだろーなー!!!
「不思議」「不気味」「残酷」「不可思議」
「じっとり」「どんより」「寒々しい」・・・・
こんな風な形容をされそうなゴーリーの絵本
ですが(^_^;)、ブラックな中に隠れている
微かなユーモアや、韻を踏んだ言葉や絵の中の仕掛け、
そういったものがキラキラ輝いていてステキ!!
・・・って、私は思ってます♪
ただ、読後感は悪いものが大半です。
①設定の暗さ、表面上の残酷さ
②中に潜むユーモア
③その奥にある真の怖さ
・・・の3段階になってると私は思ってるので、
ホラーやサスペンス、ハッピーエンドで終わらない話
が苦手な人には おすすめできません(・・;)
特に・・・・「おぞましい二人」。
・・・これは別格です。
子供を誘拐して殺していた男女が捕まって、病院に
入れられそこで人生を終える・・・という話で、
実際に起こった事件をもとにした作品。
糾弾も擁護もせずストーリーが淡々と綴られ、
おぞましい二人だ・・・と、それに尽きる作品です。
賛否両論(否がほとんど!?)で返品の山になった
らしいですが、ゴーリー自身は「どうしても書かずに
いられない!!」と思った唯一の作品だったそうです。
ドラマや映画や小説では 実際の事件や架空の事件、
えげつないものやどす黒いものやドロドログログロ、
いろいろ作られているのに、絵本だとどうして
受け入れられないんですかねぇ・・・(>_< )
さて!!
画廊での作品展ですが、ゴーリーが長年担当していた
ミステリー小説のシリーズものの表紙、ポスター、
パノラマを覗き込むような立体絵本、原画イラスト、
それらが美術館とは違い 超~間近で d(@ @ )
見れましたっ!!
絵本作家のゴーリー、というよりも・・・・
タイポグラファー、グラフィックデザイナー、としての
エドワード・ゴーリーの素晴らしさを堪能できた感じ
です!!
ショップでは、うろんちゃんのグッズがあったらしい
んですが・・・もちろんどこにも見当たらず(T∀T)
悩みに悩んだ末、画集を1冊買いました!!
絵本なら本屋で買えるし・・・いや、でも、大きい
本屋でも見かけたことない絵本もあるなぁ・・・
いやいや、でもでも、・・・・と 悩みまくり。
きっと あの時 頭触ったら 熱かったと思います。
同じ日に見に行ってます(^0^;)
めっちゃ濃~~~い 2本立て!!!
びちゃびちゃ雨も震える寒さもなんのその、
幸せで、満ち足りた、1日でした・・・(´∀`=)♪♪♪
最後に。
「不幸な子供」の女の子と、うろんちゃんを、
出会わせてみました(°∀° )